設立趣旨


1958年、当時の化学工学協会に「物性定数委員会」が設置され、化学工学に必要な物性定数に関する情報の収集および文献データブック「物性定数」、「化学工学物性定数」の刊行が組織的に始められ、以来その成果は研究者や科学技術者に広く活用されてきた。当委員会はまた物性定数に関わる講演会・講習会の主催や、科学技術庁からの物性データ調査委託研究、さらには国内外の相平衡に関する国際会議に関わるなど活発な活動を行ってきた。

この間、化学工学において要求される物性は多様化し、すでに化学工学便覧にも取り上げられているように、非電解質に限らず電解質やポリマー関連等あらゆる物性を媒体とした分野に及んでいる。特に、環境問題に関連して、バイオテクノロジーやナノテクノロジーなどの分野も含めて物性研究を通しての環境対応型の物質の検索やプロセス設計は物性関係者の大きな課題といえる。その多様化の動向は、化学工学会等の研究発表会において、物性関連の発表件数が増加してきたことからも伺える。

このような状況を鑑みて、化学工学会内外の物性に関係する研究者・技術者相互の連携の促進ならびに各方面からの様々な要請に呼応し得る基礎を築くために、物性定数調査委員会を母体とする物性の専門部会の設立を申請した。